サステイナブル環境工学国際人材育成コース

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コースの目的

近年、地球温暖化の影響とされる地球規模の気候変動が世界各地で大規模な災害を引き起こし、その根本的な解決策としての脱炭素化への流れが世界的に加速しています。一方で、国際紛争に起因する化石燃料価格の高騰による世界的な混乱は、エネルギーの安定供給と脱炭素化の両立が容易ではないことを改めて浮き彫りにしています。このような地球環境問題を解決するためには、個々の問題に対する知識だけでなく、問題に関連する異分野を統合した視野に基づく高度な専門性を身につけ、問題に取り組むことができる人材の育成が不可欠です。そこで、本プログラムでは、地球環境工学に精通した研究者・技術者の育成を目指しています。

「サステイナブル環境工学国際人材育成コース」では、特にエネルギー資源や金属鉱物資源に恵まれ、急速な発展を遂げているアジア・アフリカを対象としています。これらの地域では、経済発展が優先される一方で、環境・災害対策が遅れており、持続可能な発展には程遠い状況にあります。その結果、これらの地域の開発は地球環境問題を深刻化させ、気候変動は災害に対して特に脆弱なこれらの地域に甚大な災害被害をもたらしています。従って、これらの地域の健全な発展のためにも、また国境なき地球環境問題の解決のためにも、これらの地域における地球環境問題やそれに伴う気候変動や災害に対する若者の理解を深め、その対策に関心を持たせることは極めて重要です。

本プログラムでは、上記の目的を達成するため、地球資源工学科、土木工学科、船舶海洋工学科、量子物理原子力工学科の協力のもと、再生可能エネルギー、量子エネルギー、資源開発、地下・海底資源開発、地下・海底資源開発、地球温暖化防止、防災・減災のための陸上・海洋インフラ整備などの教育を行います。講義に加え、フィールド実習や地球環境問題をテーマにしたゼミでのコース生同士のディスカッションを通じて、専門知識を他分野に応用したり、複数の分野の知識を統合して新たな発想を生み出したりする力を鍛えます。また、これらのフィールド実習やゼミには、日本人学生を含む多くの国籍の学生が参加するため、異文化理解や国際性を養うという副次的な効果も期待できます。